虐待事件を通じてDV(ドメスティックバイオレンス・家庭内暴力)、モラルハラスメント(モラハラ)がクローズアップされ、離婚をよぎるママ(パパ)がいたり、なぜ離婚しないんだろう??という世間の声も大きくなってきました。
だーけーど、離婚できない!
DV被害者は離婚のハードルが異常に高い、高くなっちゃう。
この記事では、DVやモラハラの具体的な内容だけでなく、
- モラハラの相談窓口
- 身近に聞いたDVやモラハラ被害を元にDVやモラハラを放置することによる影響
- DVモラハラで離婚決断できない理由
- モラハラやDVの当事者である場合、どうしたらいいのか
- 離婚するためにどうすればいいのか
などをまとめておきます。
目次から必要なところを読んでみてください。
DVやモラハラの被害にあっている人向け離婚相談の窓口
国の配偶者暴力相談支援センターという窓口がこちら。
>>配偶者暴力相談支援センター一覧 [PDF形式:285KB]
配偶者暴力相談支援センターとは?
都道府県が設置する婦人相談所その他の適切な施設において、配偶者暴力相談支援センターの機能を果たしています。また、市町村も自らが設置する適切な施設において、配偶者暴力相談支援センターの機能を果たすよう努めます。配偶者暴力相談支援センターでは、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、
- 相談や相談機関の紹介
- カウンセリング
- 被害者及び同伴者の緊急時における安全の確保及び一時保護(※)
- 自立して生活することを促進するための情報提供その他の援助
- 被害者を居住させ保護する施設の利用についての情報提供その他の援助
- 保護命令制度の利用についての情報提供その他の援助
を行います。
引用 内閣府 配偶者暴力相談支援センターについて
現在、専業主婦などで離婚後の生活に不安なら、自立支援の相談もできます。
>>配偶者暴力相談支援センター一覧 [PDF形式:285KB]では、各県の公式サイトのDV関連の記事とリンクされています。
確かに、地方では相談員の知識がなくて、適切な支援を受けられないこともあるかもしれません。
その場合、相談員を変えてもらったり、この記事で紹介した内閣府にあった具体的なDVの一例を見せてあげてください。
また、警察でも電話相談窓口を行っています。
詳しくは、警察相談電話について政府広報オンライン 、相談番号は(#9110)。
そのほか、各都道府県の弁護士会で弁護士によるDV無料相談会を行っている弁護士会もあります。
日本弁護士連合会からお住まいの都道府県の弁護士会のHPにアクセスしてみてください。
DVやモラハラで離婚を決断されているなら、『子持ちで貯金なしの専業主婦の離婚準備』の記事が役立つと思います。
モラハラやDVをキーワードにネットサーフィンしている人には、逃げたくても逃げられない状態なんだと思いますが、生きていれば逃げられます。
監視や暴力が月日を追うごとに酷くなり、加害者が老人になるまで続くと言われています。(年取ると気力がなくなって、大人しくなる。)
なので、同じ逃げるのであれば、できるだけ早く逃げるべきです。
今、暴力で顔に傷跡が残っているかもしれませんが、
傷そのものは治っているから、今のままいいですか?
次の暴力も治るケガですみますか?どこまで我慢します?歩けなくなるまで?
今、うつ病で逃げる気力もないかもしれません。
ですが今後、寝たきりになってしまったら、暴力酷くなりませんか?
あなたやお子さんの精神は、もちますか?命は?
夫からの監視が酷くなって危機感を覚えた友人は、スマホを奪われる前に、警察や行政や弁護士、医療機関に相談してたので、離婚することができました。
(その知人は、離婚後、警察に定期的なパトロールもしてもらっています。)
どうしても離婚はムリ(と思う)のであれば、せめて今すぐ相談窓口に相談してみてください。
今は逃げずにネットでモラハラ離婚の情報を探すのもいいですが、その情報を探すことすらできなくなる前に外部に相談だけでもしておいた方がいいです。
離婚相談って基本的に、個別のケースで対応が変わると言われています。なので、もうDVモラハラ情報を探すのはやめて、相談してほしいと切に思います。
DVとは?家庭内暴力3種類の具体例
モラハラDV相談に関連して、女性相談員ですら、痣がなければDVではないと相談に乗らないという話があるので(墨田区虐待事件被告人談)、DVの定義をおさらいします。
DVとはドメスティックバイオレンスの略で家庭内で起こる暴力のことです。(ドメスティック=家庭内、バイオレンス=暴力)殴る蹴るといった力を使ったものだけでなく、精神的に追い詰めることや経済的に困らせることもDVです。
具体的なDV(家庭内暴力)の一例
- 胸ぐらをつかむ。
- 体を引き倒す。
- こぶしを振り上げる。
- 刃物で脅す。
- 髪の毛を引っ張る。
- わざと物を壊す。
DVの一例で、こぶしを振り上げるなどもDVに入っているこのに驚いたかもしれない。
だけど、殴らないなら暴行罪に該当。ケガをさせたら傷害罪です。
(参考サイト アトム法律事務所 暴行罪に該当するケース)
具体的な精神的DV(家庭内暴力)の一例
- 妄想による嫉妬などで外との連絡を絶たせる。
- 家に電話をかけるなどして監視する。
- 「殺す」「めちゃくちゃにしてやる」などと脅す。
- 「能無し」「バカ」などと人を貶めるようなことを言う。
- 食費や生活費を渡さない。
上の例は、ストーカー規制法、DV防止法に触れたり、脅迫罪、監禁罪に該当します。
食費や生活費を渡さないのは、民法725条に触れ経済的DVと呼ぶ場合もあり。
第752条 夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
具体的な性的DV(家庭内暴力)の一例
- 性行為の強要。
- 性的な行為の強要。
- 避妊の希望を無視する。
- 中絶の強要
性行為の強要は強姦です。家庭内だと強姦にならないなんて、そんなバカな話はありません。
まぁ、そうだよね。ジョークで「バカ」って言って、DVになってしまったら困る。
(私は冗談でもバカっていう人は好きじゃないけど。)
参考サイト 内閣府男女共同参画 暴力の事例より
モラルハラスメントとは?モラハラの具体例
自分の被害は、モラハラに該当するんじゃないかと半信半疑な人に、具体的なモラハラを説明します。
モラハラの定義を、「モラルを欠いた嫌がらせ」とだけ解釈する人も見受けられます。
ですが、最初にモラハラを提唱したフランス人のマリー=フランス・イルゴイエンヌによると、モラハラの定義は、嫌がらせでは足りません。
モラルを理由とするので被害者、加害者双方がハラスメントに気付きづらいのが特徴。
具体例として、某芸能人夫と妻の離婚で明らかになったエピソードを紹介します。
「そりゃあ怒鳴ることはありますよ。でも日常的にはありません。朝まで寝かせないことも1回はあった。美佳さんが未成年のときに夜遊びをしていたので怒ったんです。俺も仕事があるから、日常的にそんなことをしてられない」
うん、当人は怒鳴ることはOK!という認識。
「たまには怒りますよ。人間だもの。理由があれば、怒鳴るでしょう?理由があるなら朝まで怒って当然でしょう?」って意味でしょうね。
ここでモラハラの定義を思い出してほしいんですけど、
モラハラとは、相手の罪悪感を利用するいじめ。モラルを理由とするので当事者双方が気付きづらいのが特徴。
まんま、該当するじゃないか!?
状況は分かりますよ、16歳で結婚した妻が夜遊びしてたら、そりゃぁ心配。私も自分の娘が夜遊びなんてしてたら、「何やってるん?(怒)」です。
だけど、朝まで叱るのはやり過ぎ。
子供へのしつけだって、朝まで叱り続けることはしないよ。
子供に「なぜ出歩くのか?」を聞いて、夜は危険なこと、どれだけ心配したかを教えてます。
それでも、長くても30分くらいじゃない??
しかも、こちらの芸能人の話は夫婦同士の話です。夫婦は対等な関係。
年の差があるからって、怒鳴って朝まで指導していいのだ!とはならないと思います。
年の差は永遠の埋まらないんですから、普通の夫婦のように怒鳴らず「〇〇はやめて。」「分かった、ごめんね。」or「なぜダメなの?」って会話でお互いに問題解決しないと。
ミスがある、落ち度があるからといって、相手を精神的に追い詰めていい理由にはなりません。
また、怒鳴らなくても、不機嫌な態度をして、相手を自分の思い通りにコントロールしようとするのもモラハラです。
怒鳴り声のしない、相手をコントロールしようとしないカップルや家庭はたくさんあります。ツイッターでも探せます。
不機嫌ですぐ怒鳴るおっさんに私が過敏になるのは元夫がそうだったから。黒歴史や。愚かな私は「また怒らせてしまった、私が気が利かないから」ってうろたえてなー、アホや。今の彼氏は全く怒鳴らない。ほんま楽。これが当たり前とやっとわかった。他人(家族含む)に怒鳴るやつ、キチガイなだけよ。
— 美輪 (@miwakovamp) March 25, 2018
私は結婚して夫の家族とお付き合いをして驚愕だった。
・誰も怒鳴らない
・不機嫌で人をコントロールしようとしない
・問題解決をする
・落ち着いた会話をする、話し合いをする
・見返りを求められない
・思いやりがある
・私が痛がる事などをしない実家は何だったんだ。 https://t.co/IF309kO3O0
— ヒロコ🐑🎨 (@Shishimomomama) March 26, 2019
DVやモラハラ被害を受けると、自分の精神が壊れるか虐待事件に発展することも。
理由がなんであれ、家庭内暴力を受け続けると、ストレスによって精神疾患を患うか、子供など弱い立場の人をいじめることで自分を保とうとすると言われています。
「トラウマ関連障害と呼ばれますが、DVや虐待を受けた方の中には、命を脅かされるような恐怖体験や自己を否定される経験をしており、被害体験の後遺症によって長期的に心身の不調に悩まされる方もいます。
フラッシュバック、対人恐怖、うつ、感情のコントロールが難しくなるといった症状として表れることが多く、体調が安定しない方も多いです」
引用 Yahoo!news DV被害の後遺症回復の難しさ
虐待事件やDV殺人でもモラハラやDV加害者や被害者が、虐待や殺人の当事者になっている事件はあります。
DV被害者が逃げられない理由は、マトモな人間でなくなるから
虐待事件が起こって親のDVが明らかになると、一方の親がなぜ止めなかったのか!!と責める風潮がありますが、
家にいてもいろいろな手段で監視されていたり、暴力に怯えるストレスフルな環境で気がおかしくならない方がおかしい。
過酷な状況で正常な判断ができなくなる方が、マトモな人です。
まともな判断ができないのは、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状とかぶります。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、深刻な心の傷(心的外傷)や大きなストレスを受けたあと、強い精神的な苦痛が続く障害です。常に気持ちが高ぶったり(過覚醒)、何も感じなくなったり(無感覚)します。不眠になるほか、抑うつ、不安、集中力の低下などが現れることもあります。
PTSDは、不安感や無力感などの症状がある一定期間続くと診断されます。
日ごろから夫(妻)に貶められているので、自分の選択に不安で自信がない・・・。
そんな状況が一定期間続けば、PTSD診断がつきますが、不安感や無力感があっても、まだ短期間で診断がつかないからといって、問題が起きないというものではありません。
その上、殴る蹴るはしないモラハラは、相手が罪悪感を持つタイミングを捉えてストレスをかけるので、モラハラ被害者は「自分が気が利かないから悪いんだ」「自分が未熟だから悪いんだ」という気持ちになります。
そうなると、被害者自身の価値観に自信が持てなくなってくるから、「逃げようとする私は妻(夫)として間違っている」となって被害者自身、逃げられない。
虐待の場面では、「夫(妻)の言うことは正しいのだから、これはしつけだ。」
加害者の責め立てによって、被害者は、無力感、不安感が溜まり、どんどん加害者の言いなりになり、逃げられないのが普通です。
そんな壊れた親には、子供をしつけることも、助けることもできなくなります。
子供へのDVに妻(夫)が割って入ると、DVが酷くなると気付いて、子供をかばうのをやめてしまったという話は実際に聞いたことがあります。
「自分に非がある」という気持ちを持ったままで逃げられる人は、社会的には変人でしょう?
「自分は間違っているかもしれない」という気持ちで、子供をしつける親は、いますか?
極限状態でまともな思考ができなくなった親が、子供をかばうと思えますか?
子持ち専業主婦でDVやモラハラで離婚した人の体験ブログを紹介
DVモラハラの被害者の自覚があっても離婚はどうしても無理という人もいると思います。
ですが、世の中には専業主婦でもDVから逃げて離婚した人は本当にいます。
何かのヒントになると思うので、DVモラハラから離婚した人のブログを紹介します。
専業主婦で未就学のお子さん二人を抱え、モラハラ夫から夜逃げした方のブログです。2019年でブログ更新が終わっていますが、当時の状況が読み応えのあるブログです。
すごく前向きで素敵な方だな、って思います。文章を一部紹介します。
いくら愚痴を言ったって、誰かを恨んだって、この人生を背負っていくのは私です。
そのどうしようもなさに胸が押しつぶされそうになることもあるけれど、自分の人生をよくすることができるのもまた自分。とにかく歩むしかない。
まだまだ、たくさんありますが、読み込むよりも早く相談窓口に行ってほしいので、とりあえず2つ紹介します。
DVやモラハラの加害者だと言われている向け離婚相談の窓口
もしあなたが、妻(夫)から「あなたはモラルハラスメントをしている」と告げられてこの記事を見ているならびっくりしたかもしれません。
ですが、DVやモラハラの具体例を見て、ちょっと焦り始めていませんか?
モラハラ加害者の方がブログでモラハラをする人の考え方をつづっています。
私は、モラハラパーソンです。
答えが一つとばかりに、相手の考えを議論もせず、受け入れず、否定し、自分の考えた答えを押しつけます。
引用 モラハラ加害者の会
もし、この文章に共感できる部分があったり、これの何がいけないの?と思うなら、加害者の可能性を真剣に考えた方がいいと思う。
紹介したブログでは、他にもモラハラ加害者の考えをつづっていますので、読んでみるといいと思います。
それらの文章を読んで普通の人なら、「おいおい、それはおかしいだろ?」って思うんですよ。
確かに、あなたの意見は完璧な正論なのかもしれません。
しかし、相手にも立場や、意見、やり方があります。
その正論は、相手の気持ちを無視して押し付けて、相手を精神的に肉体的に追い詰めてまでこだわるようなりっぱな正論なんでしょうか?
内閣府のDVの具体例やDV防止法や虐待防止法から読み取れるメッセージは、
『何度も朝帰りしてる妻とは、価値観が合わないのだから、DVせずに離婚を選択しましょう。』
『仕事ができない人を雇っているなら、ハラスメントをする前に別の仕事をしてもらうか、転職をしてもらいましょう。』
『言うことを聞かない子供なら、体罰をする前に保育所、学校、児童相談所などでしつけの仕方の相談をしてください。』
ということなんですよ。
殴ったり、怒鳴ったり、ため息ついたり、罵倒して、自分が教育しなきゃ!!と意気込まなくて大丈夫。それは望まれてないから。
それでも、別れたくない!という気持ちも分かります。
でも、誰と過ごすかを選ぶのは相手です。
どんなにあなたの言い分に筋が通っていても、それが、あなたと生活を共にしたい理由にはなりません。
「正しいことを言うあなたが好き。」はあるけど、「あなたの意見は正しいから、あなたを好きなの。」というのは、人はいないと思います。正しい意見に恋したり愛情を持つ人はいませんって。
うまく人間関係が作れない、人が離れてしまう状況は、厳しい言い方をすると「普通」じゃないんだと思います。
自分がどんなに「普通」だと言っても、周囲の人からそう思われてないんです。
それなら、このDVモラハラ体質を改善したいと思ったかもしれませんが、残念ながらDV・モラハラ加害者の国の支援制度は、今のところ特に探せませんでした。
しかし、こだわりの強さ(自分の考えが正しいと思う)、不機嫌になりやすい(予定変更があると不機嫌になるなど)、自分の感情や行動をコントロールできない、論破が好きというパーソナリティは、精神科の領域のことがあります。
頑固者でもなんでもそんな自分が大好きで、たった一人で生きていく覚悟があればいいのですが、理不尽に人間関係のトラブルを抱えている、社会はバカばっかりだな、と言った実感があるなら、精神科にかかるのも選択肢としてアリだと思います。
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